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動物病院で働く獣医師のリアルな一日をご紹介!【夜勤編】

山梨・東京にあるノア動物病院です。
当院は夜間勤務(以下、夜勤)があり、シフト制で入院・夜間外来の診療・手術対応をしています。

獣医学生の皆さんは、就職先を選ぶときにこんな疑問はありませんか?

「そもそも、夜勤って何をするの?」

できれば夜勤に入りたくない…そう考える方も多いと思います。
しかし、夜勤にだからこそ得られる経験やスキルなどもたくさんあるのです。

今回は、40代男性獣医師の夜勤の1日をご紹介します!
途中でぐったりしてしまわないか心配ですが…ぜひ最後までご覧ください!

11/17(木)午前

6:30 起床

起床。朝食。

7:40 父の仕事

子どもたちを小学校へ送り出す。時々、登校班の旗振り当番へ。

〜12:00 自分の時間

筋トレなど軽い運動を行う。
ネットを見たり、買い物にいったり、溜まっている獣医学書籍を読んだり、動画セミナーを見たりする。

11/17(木)午後

13:00 出勤

片道20分の道のりで病院へ。
ざっと外来の状況、入院の症例の把握をする。

13:00~14:00 カンファレンス

カンファレンスで前日の夜勤スタッフから、預かっている動物達の情報を引き継ぐ。

昨日から元気食欲低下、外に行く猫で白血球が低め、胃内容が停滞している症例あり。内科的に様子見でいいか判断を仰がれる。

エコーで胃の拡張、停滞が見られるが閉塞など疑う所見などはないため、もう少し内科的に様子をみることにする。

はっきり確定診断が出ずに「跛行→軟部組織の損傷の可能性、保存療法で様子をみる」や、今回のように「なんらかの胃腸炎からの機能性イレウスを疑う」のようなはっきりしないケースも多い。

相手はしゃべらないため、とくに情報を引き継ぐときは自分の眼でも確認し、見落としがないか注意する。

14:00~15:00 一般外来

歯石除去の麻酔下の処置と、猫の去勢が予約で入っているので1時間で終わらせる。どちらも麻酔も覚醒良好で問題はない。

15:00〜19:00 入院動物の対応

一般外来が終了し、入院動物の夜の処置を行う。

19:00〜23:00 夜間外来〜ピーク〜

1時間に1件くらいのペースで夜間外来がくる。

空いている時間に夜ご飯を済ませる。
一時期は弁当を持ってきていた時期もあったし、新しい味のカップ麺を毎回試していた時期もあったが、今はセブンの豆腐バーとかそんな片手で食べられる軽食になった。栄養と空腹を満たすのみのもの。

マスクを誤食したゴールデンレトリバーの催吐処置を行う。
前肢から催吐薬を注射する時に危うく自分のマスクも誤食されそうになり、冷や汗をかく。無事にマスクを吐いて返す。

他に来た症例は

  • 急に呼吸がおかしい13歳のフレンチブルドッグ→気管虚脱と診断、注射と内服薬処方。
  • 痙攣重積のMix犬→血液検査で腎不全が深刻。抗けいれん薬で落ち着かせて点滴を流すも、かなり厳しい状態で急変も覚悟してもらい入院。飼い主の娘さんは説明時終始号泣。この子との出会いから今までの出来事に想いを寄せる。
  • 抱っこしていたところ落下させてしまい、前肢挙上のトイプードル→レントゲンで骨折や脱臼が無いことを確認してお返し。

23:00~ 小休憩

相談の電話や夜間外来が落ち着く。

セミナー動画を1.5倍速で流し見しながら、外注で検査に出している検診結果の確認。とくに連絡のいらないものは郵送手続きをし、連絡のいるものは分けて明日昼連絡することにする。

11/18(金)午前

1:30 夜間外来〜魔の時間帯〜

1週間前から発情出血が多く、4日前から元気食欲低下、今朝からぐったりして動けない初診の犬からの連絡。

この深夜から夜明けの魔の時間帯に、OPEが必要そうな電話が来たときの精神的な負担には未だに慣れない。

例えば

  • 吐きたそうで吐けない、お腹が張ってきた→胃捻転
  • 出産予定日で破水したかも、でも生まれてこない→帝王切開
  • 何回も吐いている。誤食癖あるが心当たりない。かかりつけで内科的に治療するも改善しない→内視鏡か腸切開による摘出手術

などがある。

2:00 夜間外来〜診断・手術〜

エコーでパイオメトラ診断。
腹水貯留と敗血症を起こしていることから至急手術を行う。案の定一部子宮破裂を起こしお腹の中は膿だらけであった。

3:00 仮眠

手術終了し面会して帰ってもらう。状態は大丈夫そう。
電話もないので仮眠をとりながら朝を迎える。

6:00 早朝外来

朝起きたら後ろ足が動かない初診の6歳猫から連絡。

6:30 早朝外来の診断

後肢の冷感と血色も悪く状態も思ったより悪い。
レントゲン、エコーで肺水腫を疑う所見もみられ酸素室、利尿剤、鎮痛剤を投与し心筋症として入院。

7:30 入院動物の対応

入院の子達の朝の処置をおこなう。パイオメトラの子は安定している。
しかし発作、腎不全の子は意識もなく厳しい。

処置終了後に朝食(といってもバーを噛じるような質素なもの)と缶コーヒー。
コーヒーは淹れることはせず、自販機で買うのはもったいないと思いつつもルーティンとなっている。

9:30 朝礼

みんな出勤してきたので朝の挨拶、申し送りを行う。

10:00 一般外来

午前の外来スタート。

11/18(金)午後

12:30 外来終了

午前の最後の外来。

12:30〜13:30 愛護団体の対応

愛護団体の猫の去勢☓1、避妊☓1を行う。

13:30 退勤

次の夜勤スタッフにバトンタッチ。勤務終了。

スーパーに寄って適当な駄菓子を買って帰宅。
シャワーを浴びる。

15:30 家でまったり

子どもたちが帰宅。宿題をするのを見守る。

17:00 家族集合

妻が帰宅。

18:00~20:30 お留守番

早めの夕食後、妻は長男の剣道に同行。
次男とお留守番。

22:00 就寝

就寝。おつかれさまでした。


いかがでしたか?

夜勤はキツイ!大変!と思われるかもしれませんが、その分経験値につながる濃い時間を過ごすことができますよ。

もちろん、慣れるまではベテランの先生が付き添って丁寧に教えます。
ノア動物病院で沢山の経験を積んで、患者さんに信頼される立派な獣医師になってくださいね!