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テレビや動画サイト等で丸々と太った猫さんを見る事があります。
見た印象はインパクトがあって目を引きます。実際、病院でも肥満傾向の猫さんを診察する事は多くあります。太めの猫さんが可愛いのは分かりますし飼い主さんの愛情も感じます。でも、その猫さんのことを考えると生活し辛いでしょうし、健康面でも心配なところではあります。

猫が太ってしまうのはなぜ?

なぜあそこまで太ってしまうのか、食べ過ぎだとか運動不足であると言ってしまえばそこまでではあるのですが、元来の猫の性質をみてみると食べる量は自分で調整できる動物であるはずなのです。

野生で狩りをして生活していた猫が人と生活するようになり、現在のように飼われるようになりました。そうした生活の変化の中で猫自体にどのような変化が出てきたのか、考えていきたいと思います。

人間との共同生活で起きた猫の変化

人と猫が共同生活を始めたのは人が定住し始めた頃からのようです。作物を貯蔵するようになり、その貯蔵したものをネズミに狙われるようになったので、猫が人の家に住んでネズミを狩るようになったのがきっかけだと言われています。

その頃は人と猫の関係は同居人のような関係でお互い独立して生活しており、いわば対等な関係性を保っていたと言えます。その後、ネズミを捕る必要も無くなり猫は同居人から家族のような関係性に変化していったのですが、その中で猫自体のメンタリティ(精神性)にも変化がでてきました。

猫のメンタリティの変化

同居人あった時は成猫としてのメンタリティで生活していたのが、家族の関係性に変化すると仔猫メンタリティで生活するように変化しているようです。人は母猫のような存在で仔猫のまま人と生活している感じです。野良猫なんかは家にいる時は仔猫のメンタリティ、外に出るときは成猫のメンタリティと使い分けているようでなかなか面白い性質ではあると思います。

仔猫のままの性格なので食べる時は食べて、後は気ままに寝ている。生活面に関しても母猫である人間が全てお世話をする。これでは太ってしまうのは仕方ない事ですよね。

仔猫なので可愛いのは分かりますが、食べる量から運動まで人が考えてあげないといけないと言えるでしょう。

あまり太ってしまうと猫さんの健康を害することにも繋がります。家族の一員として大切な存在である猫さんの、食事と健康管理をきちんとして楽しく過ごして欲しいものです。

ノア動物病院では、飼い主さんへ動物たちにとってより良い飼育方法を指導しています。大切な動物たちと豊かな生活を送るお手伝いをして、飼い主さんに信頼される獣医師をノア動物病院で一緒に目指していきましょう。