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獣医師にはどんな就職先があるの?

ノア動物病院 院長の林です。

獣医師になった暁には、以下のような就職先があります。
皆さんのイメージ通りのもの、意外!と言うようなもの、結構幅広い就職先があります。

人気は小動物臨床地方公務員です。
地元に帰っての就職が希望という意味では、両者とも希望が叶う就職先となるでしょう。

1.小動物臨床

いわゆる動物病院です。

主に犬猫を診療しますが、エキゾチックと呼ばれるうさぎや小鳥、爬虫類を専門に診る動物病院もあります。
職場環境では昔は3K(死語ですね)と言われる職場でしたが、今はかなり改善されています。

動物病院にもいろいろな種類があり、いわゆる企業系動物病院と個人の動物病院、大学病院に分けられます。

企業系動物病院はイオンなどの国内資本の動物病院とマースグループの海外資本の動物病院があります。

海外資本の動物病院はM&Aで増えていますが、表向きは今まで通りの個人動物病院ですので、病院名を見ただけではわかりませんし、場合によってはスタッフも知らないことがあります。

個人の動物病院でも何件かの分院があるグループ化動物病院や、獣医師が10数人いる大規模な動物病院があります。
大学病院は研修的な意味合いもあり、大学の延長線と言えます。

仕事内容はいずれも小動物の診察ですが、病院によっては下積みを課すところもあり、1年目は犬舎掃除で明け暮れる場合もあります。
キャリアパスとしては、勤務医の継続や開業です。
近年、勤務医でも年収1,000万円を超えることが可能になっていますので、開業リスクを取らず勤務医を望む人も多いです。

2.産業動物(いわゆる大動物)

主に牛や豚を診ます。

一番メジャーなのはNOSAIという共済組合に獣医師として就職し、酪農家を往診します。
全国各地で求人があります。
少ないのですが、開業する人もいます。
直接酪農家さんと関わるため、急な呼び出しもあるので、体力が必要です。

給料は地方公務員とほぼ変わりません。

3.地方公務員(産業動物)

近年、獣医学部卒業生の多くが就職し、特に国公立の卒業生の就職が多いです。

北海道から沖縄までの就職先がありますが僻地への就職希望が少ないため、公務員になる獣医師が少ないとされていますが、実はそんなことはありません。

加計学園は地方公務員獣医師を増加させるための獣医学部(建前です)ですが、岡山理科大(加計学園)の卒業生だけが僻地の地方公務員になるとは思えませんよね。

仕事内容は主に食中毒など保健所での対応をする公衆衛生系の部門と家畜の病気を管理している家畜衛生系の部門がありますが、自治体の採用枠次第での勤務になり、選べないケースもあります。

キャリアパスは年功序列で、長く働けば自然と役職につきますが、ポストの数は決まっているため、それなりの能力は必要(世渡りがうまいとかも含め)です。

都道府県、市町村の両方での募集があり、地域によっては動物園での勤務もあります。

給料は一般より高く、時間の決められた仕事で、自分の時間が持てアフター5を謳歌できるのが、人気のある理由です。

4.JRA

言わずと知れた公営ギャンブル、日本中央競馬会の獣医師です。

例年5名ほどの採用枠と狭き門ですが、初任給は業界でトップ!
競馬の絶頂期には初年度から1,000万円の給料がもらえたらしいです。

しかし、仕事が過酷で、退職する人もそれなりにいるようです。
馬が好きな人は目指したいところですが、コネも重要です。

5.国家公務員

獣医系技官の募集があるのは厚生労働省と農林水産省です。

前者は主に食品衛生系や公衆衛生系の業務、後者は家畜伝染病などを扱います。
検疫所に勤務する人たちもこの手の人です。

国家公務員1種と同等の扱いということで、激務ですがある程度までの出世は約束されていますが、よく人さんですのでトップに近づくほどポストは減るので、トップに上り詰めるのは至難の技です。

給料レベルはかなり高いです。

6.民間企業

普通の就活が必要です。

動物用製薬メーカー、動物用ディーラー、食品系の研究職や動物用医薬品の研究機関などです。

大手に入れればかなりの高水準の給料が望めます。

7.動物園

動物園単位で募集しているところと、前述の自治体の公務員獣医師が派遣されているところがあります。

新卒でいきなり動物園獣医師の正規ボジションを得るのはほとんど不可能で、
契約社員として飼育員から始めたり、臨床経験を積みつつ空き状況を見て応募します。

給料は一般水準以下で、夢を追う職種です。

8.進学

就職先ではありませんが、そもそも勉強、研究好きな人が多いのが獣医学部。(例外もあると思いますが)

博士課程へ進学する人もいます。
学部6年 + 博士4年の合計10年在学することになるのでかなりの時間を学生として過ごします。
将来教授になりたい人は、博士が必須の資格なので、この道は避けられません。

基本的にはお金がもらえないので、お金に余裕がないと厳しいです。

以上が主な就職先です。

希望と現実のギャップに悩みつつ、やりたいことができる就職先を見つけてください。